○創立60周年記念講演会 (第163回記念談話会)
日 時 令和5年11月25日(土)午後1時30分~3時30分頃予定
場 所 茨城県水戸生涯学習センター 中講座室(水戸市三の丸 旧県庁3階)
題 目 「茨城の方言と昔話
―暮らしのことば“方言”と暮らしを伝える“昔話”―」
発表者 杉本 妙子さん(茨城大学名誉教授・本会理事)
発表内容
方言も昔話も地域の暮らしの中のものであり、暮らしの中で育まれ、伝えられてきたものです。ですから、ある地域の方言や昔話を知ることは、その地域の暮らしを知ることでもあると言えます。また、方言と昔話の関係を考えてみると、ある地域の昔話はその地域の方言で語られてこそのものであり、方言もその地域の昔話の中で生き生きとしたことばの姿を見せます。つまり、方言と昔話とは切り離すことができない関係だと言ってもいいでしょう。
茨城は北関東に位置し、南東北に隣接しています。このような地理的な条件は茨城の方言の発音、文法、語彙といったさまざまな面の特徴にも表れています。当然のことながら、そのような特徴は茨城の昔話のことばの中にも見ることができます。そこで談話会では、茨城方言に見られる関東方言的特徴と東北方言との共通性などについて、実際に茨城方言で語られる茨城の昔話を聞き、その中に出てくるいくつかの表現に注目し、かつ他の昔話からも具体例を挙げながら、茨城方言の特徴を説明していく予定です。
茨城の昔話の語りで生き生きとした方言と昔話を楽しみつつ、茨城方言への理解を深めていただきたいと思っています。(杉本)